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身近なところから地産地消
弊社では、多くはないですが山林の仕事もしています。花粉の少ないスギや花粉の少ないヒノキ、コナラやモミジなどの広葉樹なども植林し,下刈等の作業を行いながら植栽した植物が無事育つよう作業しています。山の環境は厳しいので、大きくなる前に枯れることもしばしばありますが、折々補植を行うなどしています。
まだまだ先の話ですが、何れ「多摩産材」として世に出る可能性があるかと思うと、小さな苗木が愛おしくなります。
多摩産材は、東京の多摩地域で育ったスギやヒノキなどの木材とのことですが、地産地消の為に「家を多摩産材で建てよう!」とか、環境の為には「地元の多摩産材を活用して何とかしたい!」という大きな志を持ってしまうと、個人では取り組むのが難しい印象になってしまいます。弊社の福生本社は「多摩産材」で建てられており、来社された方々から木の香りが良いとか、温かみありますなど良い感想を頂きますが、多摩産材が良いと分かっても既に家を立てた人にとっては「じゃあ次は多摩産材で家を作ります!」というわけにはいかないのが現実です。
一言で多摩産材を活用と言っても、使い方次第で環境の為と言いつつ環境の為になっていないこともあるということを先日知りました。
あきる野市に拠点をおく沖倉製材所の沖倉社長に話を聞く機会がありました。全てが貴重なお話でしたが、特に印象に残ったのは、節がない木材を求められた場合使用できない部分がとても多くなってしまい、環境の為に多摩産材の活用の名目のもと、貴重な材木を廃棄することになりかねないと教えて頂き「目からウロコ」的に感心した内容でした。
野菜などでも見た目を追い求めてしまうと規格外の野菜は販売に適さないと判断され、廃棄処分に回されてしまいます。「育ちすぎ」「ちょっとしたキズ(擦傷)」「色が悪い」など、味ではなく見た目で売れないと判断されてしまい、選ぶ方も買わない選択をしてしまう方が多いように感じます。地元で取れた野菜を売るマルシェはいろいろな所で開催されていて、そこで売られている野菜は色形に関わらず美味しく頂けます。地元でとれた旬のものは美味しいものです。
「多摩産材」も家などの大きなものではなく、小物などあります。環境の為だからなどと大きな志ではなく、地産地消も気軽に手の届くことから始め、気が付いたら環境の為になっていたとなればなんとなく気分も良いものです。